証券の仕組み

株を買うメリットと取引の種類

株を買うメリットと取引の種類

株を買うメリットは人によって違ってくるので、一概には言えません。
僕の場合だと、以前は短期トレードをしていたので、「利ザヤ」を稼ぐ手段として使っていましたし、今は高配当銘柄を長期保有する投資方法に変えたので、「寝てても年2回配当金が振り込まれるもの」として捉えています。

他にも、テレビや雑誌でおなじみの桐谷さんのように株主優待を楽しむ人もいるでしょうし、純粋にその会社が大好きで、応援の意味を込めて買っている人も中にはいるでしょう。

株を買って株主になれば、さまざまな権利を行使できる

あまり個人投資家で、「経営について意見を述べたい」とか、「もっと株主に利益を還元せよ」などといった、村上ファンドの村上世彰さんのようなタイプの投資家はいないと思いますが、一応、株主になるとどんな権利を保有することになるかというと、

株式を保有する株主の主な権利としては、以下のようなものがあります。

経営参加権
株主総会に出席し、会社の経営に対して意見を述べたり、議決権を行使したりすることができる権利
利益配当請求権
会社の税引き後利益を配当として受け取る権利
残余財産分配請求権
会社の解散時に残った財産を分配してもらう権利

まぁ、配当金目的の人は僕もそうですし、たくさんいるとは思いますが、やはり株式投資家のほとんどは「値上がり益」を狙って株を買っているんだと思います。

株を安く買って、高く売る!

株を買う最大の楽しみは、「値上がり益」を得ることでしょう。
株主とは会社の権利の一部を保有する人ですから、会社が成長すると「権利」の価値も上昇します。
成長が期待される企業の株は多くの投資家が買いたいと考えるため、実際の価値を上回るスピードで株価が上昇していくことも珍しくありません。

株価が安いときに買っておいた株を株価が上昇後に売却すれば、差額が収益になります。
売却による収益を「譲渡益」(キャピタルゲイン)といいます。

配当や株主優待をじっくり楽しむ

会社の収益の一部を「配当」として受取ることも、株主の権利です。
もともと株式の配当金は、預貯金の利息よりも高いものと考えられていました。
預貯金に比べてリスクが高いため、リターンが高いのが当然というわけです。
配当による収益は、「配当益」(インカムゲイン)とも呼ばれます。

このほかに日本独自の制度として、「株主優待」があります。
株主に新商品や優待券を贈ることで、企業に愛着をもってもらい、末永く株主でいてもらうことが狙いです。

企業の経営にも参加できる

株式会社の意思決定を行うのは、株主総会です。
たった1株の株主でも出席できます。
取締役、監査役の選任や、解散、合併といった重要事項について、株主投票を通じて意思を示す権利があります。
なかには、経営権を握ることだけを目的に、多くの株式を保有する投資家もいます。

また、企業が解散したときに、株式の持分に応じて残余財産を受け取ることも株主の権利です。

株を買う目的は投資家によって大きく異なる

株を買う目的は投資家によって大きく異なる

僕たち個人投資家は利ザヤや配当金のために株式を購入しますが、それよりもっともっと大きな目的を持って株を買い集める人たちがいます。
NHKのドラマにもなった小説「ハゲタカ」に出てくるようなプロの投資集団です。

筆頭株主が経営権を握る

すべての株主は、会社の意思決定を行う株主投票で「1株につき1票の議決権」を持っています。
株式会社の経営は、より多くの株を握る投資家の意見に動かされることになります。
その企業の株式を一番多く保有し、経営権を握っているのが「筆頭株主」です。
筆頭ではないものの、多くの株数を保有している株主は「大株主」と呼ばれます。

投資目的で大株主になるのが「投資ファンド」です。
短期で利益を得るために増配や資産の切り売りを要求するファンドもあれば、経営を立て直したあとに株式を売却して収益を得るファンドもあります。

事業法人による株の持ち合い

親密な企業同士がお互いの安定株主になることを「株の持ち合い」といいます。
会社の経営権を守るのが目的です。
M&Aを仕掛けられたときには、経営サイドに立つことで、防波堤の役目を果たします。

「機関投資家」「外国人投資家」って誰?

公的年金や企業年金、生命保険、投資信託などの運用を手がけるプロの投資家を「機関投資家」といいます。
投資目的で株を保有しますが、長期に渡って保有することが多いようです。

海外の機関投資家の場合は「外国人投資家」と呼ばれます。
米国の年金基金や、中東のオイルマネーも株式を保有しています。

個人株主の力もあなどれない

一人ひとりでは数株単位しか保有していない個人投資家も、大勢まとまれば大量の株を保有することになります。
企業が株主の利益を損なう行為をすれば、代表訴訟を起こすことができます。



株の取引にはどんな種類があるの?

株の取引にはどんな種類があるの?

株の売買をする方法には、ネット取引のほかに、証券会社の営業マンを通す方法とコールセンター取引がありますが、僕はネットでしか取引したことがありません。
このあたりは世代によって好き嫌いがあるかもしれません。

証券会社の営業マンと接することで「耳より情報」を仕入れられることもあるのかもしれませんが、手数料が安いことと、クリックひとつで売買が完了する便利さは、ネット取引ならではのものだと言えるでしょう。

株を売買するなら証券会社

1997年の金融システム改革(金融ビッグバン)により、銀行や郵便局でも株式の売買を取り次ぐことができるようになりました。
しかし、現在でも株を扱っているのは証券会社だけです。
投資信託の取り扱いには積極的な銀行やゆうちょ銀行ですが、株式には慎重な姿勢を守っています。

株の売買はネット取引が主流に

「証券会社には入りづらい」「窓口に行く時間がない」という投資家の人気を集めているのが、インターネットによる取引(ネット取引)です。
パソコンでリアルタイムに株価を確認しながら売買できる臨場感は、ネット取引ならではの魅力でしょう。
窓口の取引に比べて手数料が安いのも人気の秘密です。
ネット専業の証券会社も数多く設立され、個人投資家の取引の8割がネット経由で行われています。

携帯電話やコールセンターでも売買できる

日中は仕事で忙しい人に支持されているのがスマートフォンによる取引(モバイルトレード)です。
証券会社の取引ツールをダウンロードすれば、株価のチェックから売買注文までできます。
仕事中にトイレにこもって取引するサラリーマンを「トイレーダー」と呼ぶ流行語も生まれました。

パソコンやスマートフォンが苦手な人にために、電話での「コールセンター取引」が行える証券会社もあります。
証券マンと窓口で相談しながら注文する取引と違って、自己判断による取引ができるのが特徴です。

手数料も窓口とネット取引の中間で設定されています。
セキュリティの問題から、情報漏洩の少ないコールセンター取引を選ぶ人も増えています。

株は証券会社を通じて証券取引所で売買される

株は証券会社を通じて証券取引所で売買される

投資家やトレーダーが、電話やパソコンで証券会社に株の売買注文を伝えると、それを受けた証券会社は証券取引所でその注文を執行します。

今はすべてコンピュータで処理されますが、僕が先物取引会社にいた頃は、取引所のフロアの設けられたブースに会社のディーリングルームから顧客の注文が伝えられ、フロアにいるディーラーが「手信号」で、売買を行っていました。

証券取引所に直接注文は出せない

個人投資家の注文は、証券会社によって証券取引所に取り次がれ、他の投資家の注文と出合うことで売買が成立します。
よく「証券会社で株を買う」という言い方をしますが、証券会社自身が株を売っているわけではありません。

証券取引所に注文を出せるのは、証券取引所の正会員である証券会社に限られているため、個人投資家が証券取引所に直接注文を出すことはできません。

売買が成立したら取り消しは不可能

株の売買注文は「○○株を、××株、買いたい(売りたい)」と出すのが基本です。
「○○円で」と価格を指定する「指値注文」と、価格を指定しない「成行注文」があります。

売買が成立することを「約定」といい、約定前なら注文の取り消しもできます。
すでに約定した取引は、支払いや株券の受け渡しを行う義務があります。

約定した株の代金をやり取りするのは4営業日目です。
証券会社が営業する平日だけを「営業日」として数えるため、売却した株の代金を受け取れるまでに最長1週間ほどかかります。
現金で売買する「現物取引」のほか、一定の証拠金で売買する「信用取引」も、利用できます。

売買できるのは上場企業の株だけ

証券取引所を通じて売買できるのは、証券取引所に上場している企業の株です。
かつては「上場企業」といえば大企業の代名詞でしたが、最近ではM&Aや投資ファンドが大株主になることを嫌って、自ら上場廃止の道を選ぶ企業も出ています。


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