株初心者の方でも、ニュースなどでよく「日経平均株価」や「TOPIX(トピックス)」という言葉を聞く機会があると思うので、どういったものかなんとなくは分かっているかと思います。
特に日経平均株価は、その名前からだいたいどんなものなのかは分かりますよね、でも、TOPIXについては「よく聞くけど詳しくは分からない」といった方も多いかもしれません。
この2つを簡単に説明すると、
- 日経平均株価:日本経済新聞社が算出する東京証券取引所一部に上場する主要225銘柄の平均株価
- TOPIX:東京証券取引所一部に上場する全銘柄の株価を加重平均し指数化したもの
ということです。
「日経平均株価」「TOPIX」とは、株式市場全体の「今」を表す代表的な株価指数
日経平均株価が日本を代表する225社の平均と取っているということで、この数字が「日本経済の今」を表しているのは間違いありません。
ただ、昔、「これからはITの時代だ」ということで「225採用銘柄」にIT関連企業を組み込むと、その直後にITバブルが崩壊し、日経平均株価が大きく値下がりしたことがあったりと、「銘柄の選択があまり上手くない」という印象がありす。
その点、アメリカは上手ですね。アメリカの主要30社で算出する「ダウ平均株価」は、常に株価が上昇するように「巧みな銘柄の入れ替え」が行われているように感じます。
日本を代表する225銘柄を指数化
ニュースでよく「今日の日経平均株価は~」と耳にします。
「日経平均株価」とは、東京証券取引所一部に上場している銘柄のうち、代表的な225銘柄の株価を指数化したものです。
225銘柄は、産業構造の変化にあわせて入れ替えが行われます。
日経平均株価が最初に計算されたのは1950年9月7日です。
戦後最初の1945年5月16日まで遡って算出し、発表しました。
当時は「東証第一部修正平均株価」と呼ばれていましたが、1970年に日本経済新聞社グループが引き継ぎ、「日経平均株価」の呼称に変わりました。
代わりに東京証券取引所が公表するようになったのが「TOPIX」(東証株価指数)です。
こちらは東京証券取引所一部上場全銘柄が対象で、銘柄ごとの時価総額で加重平均して計算しています。
単純平均の日経平均株価よりも株式市場の実態に近いため、プロの投資家に好んで使われています。
このほか、新興市場の動きを示す「Jストック指数」(ジャスダック)や「東証マザーズ指数」、中東投資家向け「S&P/TOPIX」シャリア指数」などがあります。
海外の株価指数チェックも欠かせない
日本の株価は、米国の株価に連動して動く傾向があります。
米国市場の動きを知るには、米国の株価指数を見れば簡単です。
米国を代表する30銘柄の値動きを指数化したのが「ダウ工業株30種平均」です。
最近ではインターネット関連の多い「ナスダック総合株価指数」のほうが日本株との連動性が高くなっています。
東証と大証が統合し「日本取引所グループ」に、一般向け見学コーナーもある
日本取引所グループが誕生
2013年1月1日に東京証券取引所と大阪証券取引所は経営統合を行い、日本取引所グループとなりました。
世界第3位の時価総額を扱う巨大証券取引所の誕生です。
現在の東証は現物の株や債権を扱い、大証は先物やオプション取引などデリバティブの専門市場です。
大証一部、二部に上場していた銘柄は、7月にそれぞれ東証の一部、二部に移行しています。
大発会で始まり、大納会で締めくくる
長らく会員組織で運営されてきた日本の証券取引所には、独特の用語や習慣が残されています。
1年の最初の取引が行われる1月4日を「大発会」と呼び、証券会社の女子社員が振り袖姿で参加するのは、その名残かもしれません。
逆に1年を締めくくる12月30日は「大納会」よ呼ばれ、終わりには「三本締め」が行われます。
証券取引所というと、株を売買するところというイメージが強いかもしれません。
しかし、株のほかにも、債権、転換社債型新株予約権付社債、REIT(不動産投資信託)、ETF(上場投資信託)、先物、オプションなどが取引されています。
証券取引所は見学できる
東京証券取引所の1階には、見学施設「東証Arrows」があります。
IRに関するイベントやセミナーが開かれるほか、マーケットセンターの見学ツアーもあります。
大阪取引所にも一般向けの公開スペースが用意されています(見学はいずれも無料、予約不要)。