僕にとって株とは、「自分のお金を増やすためのツールでしかない」というのが正直な感覚です。
ほとんどのトレーダーや投資家にとっても、突き詰めて言えば、株は単なるツールであり手段でしかないように思います。
株とは、お金を増やすための便利な手段
ただ、株式市場(FXでも同じですが)を相手にお金を増やすことに専念していると、その道で上手く稼げたとしても、今度は「自分のやっていることの意味」を求めたくなるものなんです。
株で大儲けした人が書籍を出版したり、投資塾を開いたりするのは、きっと「自分がただの金稼ぎマシーン」ではないことを証明したいという欲求があるように感じます。
だからというわけではないんですが、ここでは僕たちが関わっている株式市場や株式が、この世の中で意味のある、重要な役割を担っている存在だということをお話ししたいと思います。
株ってなに?
株式とは、株式会社における出資者(株主)の持ち分を言い、一般的にはこの持ち分を表示した出資証券そのものを指して株式と呼びます。
株式を保有する株主の主な権利としては、以下のようなものがあります。
- 経営参加権
- 株主総会に出席し、会社の経営に対して意見を述べたり、議決権を行使したりすることができる権利
- 利益配当請求権
- 会社の税引き後利益を配当として受け取る権利
- 残余財産分配請求権
- 会社の解散時に残った財産を分配してもらう権利
株式の売買とは、一般的に証券取引所に上場している株式を売買することを指します。
そして、株式投資による資産運用の主な目的は、株を保有していることにより配当金を受け取ったり(インカムゲイン)、保有している株式の株価が上昇したときに市場で売却し、その値上がり益(譲渡益・キャピタルゲイン)を得ることです。
なお、普通株式に比べて配当などの分配について優先的取扱いを受ける優先株式というものがあります。
株価は、企業業績や金利動向、為替動向、需給関係、政局などによって日々変動しますが、どの場合でも、景気や業績の先行きを予測して売買が行われるので、株価は景気に先行して動くことが多くなり、経済に対する代表的な先行指標となています。
投資家から資金を集めて株を発行する
株式(=株式会社が資金を集めるために発行する有価証券)を購入することは、購入先の会社に資金を提供すると同時にその会社の経営に意見する権利を持ちます。
世界で最初の株式会社は、1602年に設立されたオランダ東インド会社といわれています(東インドとは、現在のインドネシア)。
東インド会社は、はるか遠い国との交易で得られた利益を航海で要した費用の出資者に分配しました。
その後、航海の度に出資者を募る方法から、継続的に出資する形へ出資の仕方が変わっていきます。
特に、産業革命以降、工場設立などに多額の資金が必要になり、そうしたニーズに伴って次第に会社設立の自由が認められ、株式会社の制度が整備されていきました。
商業が盛んだった現在のイタリア・ジェノバでは、1407年にサン・ジョルジュ商会が誕生し、資本の所有者の出資金と預金が売買できる仕組みを作り、8人からなる取締役会を選出する権限も与えたとあります(エドウィン・グリーン「銀行の歴史」)。出資者という概念は商取引とともに古くから存在したようです。
遠い国での事業は、成功すれば多額の富を得られる反面、失敗すれば全てを失う危険があります。
そこで大勢の投資家を募って、広く運営資金を集める方法が考えられました。
投資家は提供した資金の額に応じて収益の分配を受け取る権利を持ちます。
その権利を証明する書類が、株式の原型とされています。
株とは、事業の資金を集める便利な手段
今日、われわれが一般的に株式投資と呼ぶ取引は、マーケット(証券取引所)に上場している会社の株を自由に売買する方法を指します。
株主は会社の権利の一部を保有する人
株主は、株主総会という会社の基本的な重要事項を審議、決定する最高機関に出席もしくは書面で意思表示をすることができます。
また、取締役や監査役に質問することもできます。
しかし、直接会社の経営に参加することはできません。
会社の経営は、株主の総意に基づいて選出された取締役に任せます。
日本の会社の約半数が株式会社の形態をとっており、上場企業の株は資金さえあれば誰でも買うとこができます。
株は生活に密接にかかわっている
株式投資をしていなくても株の影響を受ける
株式投資をしていない人は、「自分は株とは無関係、株価が上がろうが下がろうが関係ない」と思いがちですが、国民年金、厚生年金、企業年金などの公的資金も株式市場で資金を運用しています。
また、保険に加入していれば、その資金の一部も株式市場で運用されています。
株式市場が暴落すると保険会社の資産も目減りし、保険加入者に支払う配当金も減ります。
株価の回復が見込めないと、保険会社は予定利率を引き下げます。
予定利率とは、積み立てているお金を運用して得られるであろう利息のことです。
これが下がると、保険料の値上げにつながることもあり、新規加入者の中には、掛け捨てタイプの安い保険や共済に入ろうと考える人も出てくるかもしれません。
公的年金も株式市場で運用されている
公的年金の積立金の一部も、国内外の株式市場で運用されています。
2001年4月に運用の仕組みが変わり、それまで資金運用していた年金福祉事業団から厚生労働省・年金積立金管理運用独立法人(GPIF)に移行されました。
GPIF では、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式、短期資産に分け、ポートフォリオを構築しています。
なお、アベノミクスにより GPIF は、国内と外国の株式への投資、特に国内株式へのウェイトを大幅に増やしています。
国民の資産である年金資金が、リスクの高い株式市場で運用されている事実を、私たちは、生活設計を立てる上で考慮に入れる必要があるのかもしれません。
株式ってどんなもの?
僕が株式投資を始めて約20年になるんですが、「株券」というものを見たことがないです。
なにせネットでしか株の売買をしたことがないですし、そもそも今はすべてが電子化され、株券自体が存在してませんから。
株主としての権利そのものを指す
株券が電子化されたことで、株券という物理的なものを手にすることはありませんが、株を購入し、株主名簿に自分の名前が登録されているということは、
経営参加権・利益配当請求権・残余財産分配請求権
といった権利を有するということです。
電子化でバーチャルになった株券
株式とは、株主としての権利そのものを指します。
その権利を証明する有価証券が「株券」です。
かつては株式を購入するのと引き替えに、株券を受け取りました。
株券の裏面には代々の所有者名が書かれているため、自分の名前を確認して株主であることを実感する人も多かったようです。
しかし、株券は2009年1月に電子化(ペーパーレス化)されたため、現在では株券を実際に手にすることはありません。
電子化により株主の権利は、株主名簿に名前が記載されることで確保されます。
保管のコストが不要になれば、紛失や盗難の心配はまずなくなります。
「額面」と「単元」
「額面」とは、株式を発行する時に決めた価格をいいます。
かつての株券には「額面○○円」と印字されていました。
現在では額面株式は廃止され、額面を定めない「無額面株式」だけが発行されています。
額面株式の時代には、額面金額5万円分が売買単位でした。
株価の高い銘柄だと、取引に数百万円の資金が必要となる場合も珍しくありません。そこで、個人投資家でも気軽に株が買えるようにと、2001年に導入されたのが「単元株制度」です。
「単元」とは売買の最小単位のことです。
1000株または発行株式数の200分の1のいずれか小さい数以下を単元として、取締役会で決定します。
1000株だった売買単位が100株になれば、購入資金は10分の1でオーケーです。
かつては1000株単位が主流でしたが、現在では1株や10株単位で買える株も増えています。
普通株、優先株、劣後株、黄金株
個人投資家が売買できるのは「普通株」と呼ばれる株です。
それ以外に株主の権利の一部を制限した株(種類株)が発行されています。
金融システムの安定化を目的に国が銀行に資金投入したときには、銀行が「優先株」を発行し、国が買い取るという形がとられました。
優先株は、配当や倒産時に残余財産の分配を優先的に受け取れますが、経営に参加する権利は与えられません。
「金は出すが口は出さない」というイメージです。
配当や残余財産の分配を遅れてしか受け取れない「劣後株」(後配株)もあります。
投資には不利ですが、議決権は握れるため、普通株の発行が難しいときに経営者を対象に発行されます。
重要事項の議決を拒否できる権利をもつ「黄金株」もあります。
買収阻止に効力があるとして近年、注目を集めています。
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