株価は景気を先取りして動く
金利は企業財務や設備投資に影響する
金利は企業財務に大きく影響を与えます。
ほとんどの企業は、銀行融資を受けて事業を展開しています。
「金利=返済額の上昇」となり、借金の多い企業にとっては明らかにマイナス要因です。
高金利になると、設備投資も減少します。
同じ新工場の建設でも、高金利で借金をしたのではモトがとれません。
旧型の設備しかない手狭な工場では生産性は低いままです。
魅力的な新商品のアイデアがあったとしても、商品化は遠のきがちです。
低金利で個人投資家が増えた
機関投資家のベンチマークは、10年国債の利回り(投資額に対する利益の比率)です。
安全性の高い国債で高い利回りが得られるなら、あえてリスクのある株式を買う必要はないと考えられます。
買いたい人が増えれば価格が上げり、売りたい人が増えれば下がるのが株です。
金利上昇が株式市場からの資金流出を招き、株価は下落していきます。
これは個人投資家にとっても同じです。
低金利の影響で、預金では増えない時代が続いたことで、株式投資が脚光を浴びました。
定期預金の金利が1%以下だった頃には、3%の配当が得られる銘柄が輝いて見えました。
低金利は、企業にとっても追い風です。
積極的に設備投資を行い、攻めの経営を行うことができます。
このように株価と金利には密接な関係があるため、日本銀行は金利を上げ下げして、結果として株価をコントロールしています。