証券の仕組み

先物取引の仕組み

先物取引の仕組み

将来の価格を売買する「先物取引」

堂島の米相場が生んだ金融取引

代表的なデリバティブ(金融派生)商品のひとつが、「日経平均先物取引」です。
デリバティブとは、本来の金融商品から派生した金融商品の総称で、「先物取引」「オプション取引」「スワップ取引」の3つがあります。
もともとは、リスクを回避する手段(ヘッジ)として生まれたものですが、それ自体でも収益を上げる投機手段として利用されています。

先物取引とは、ある商品を将来の特定の日に現時点で決められた価格で売買することを約束する取引のことです。

将来の価格が上昇しそうであれば、価格が安い今のうちに買う約束をしておくことで、その後、予想通り価格が上昇しても当初約束した通りの価格で買えるため、利益を得ることができます。
また、将来価格が下落しそうであれば、価格が高い今のうちに売る約束をすることで、同じように利益を得ることができます。
当然、予想と反対の値動きとなった場合には、損失を被ることとなります。

先物取引は、江戸時代に大阪の堂島で誕生しました。
当時は各地で収穫された米を、市場のある堂島まで運んでいましたが、米の価格は、天候によって常に左右されます。
「今年は不作だから近い将来米の価格が上がるだろう」と読んだ米商人は、先回りして田んぼに生えている状態の米を買い取ってしまいました。「先物買い」「青田買い」の語源はここから来ています。

米が堂島に届くまでには時間がかかるため。米価をめぐる状況は変化していきます。
「高値を付ける、と思ってかったがそれほどでもない」と判断すれば、転売する手があります。
買い手は「買い値より高く売れそうだ」と思った投資家です。
このように、「現物の米」が堂島に届く前に「先物」として売買が繰り返されていました。

堂島米会所

江戸時代の日本で誕生した先物取引 大阪堂島の「米会所」

株価指数先物は商品取引所に上場している

コモディティ(金、原油、穀物などの商品)の取引は、今も先物が基本です。
世界最大の商品取引所であるシカゴ商品取引所(シカゴ・マーカンタイル取引所)には、金や原油、トウモロコシなどと並んで、日経平均先物も上場されています。
値動きのあるものを先回りして売り買いするという点では、商品も株価指数も同じです。

先物の売買単位は「枚」で、日経平均先物の「1枚」は日経平均株価の1000倍となっています。
日経平均株価が1万8000円なら、「1枚=1800万円」です。

取引に必要な資金は、市場の状況や証券会社によって違いますが、60万円から100万円程度で、レバレッジは20~30倍です。
先物価格が100円上昇するだけで10万円程度の利益が得られるハイリスクハイリターンの取引です。

現物株を保有している人、特にヘッジファンドや機関投資家といった現物株を大量に保有している人たちは、株価下落をヘッジする手段として先物取引を利用するケースが多くあります。
彼らは、「目先は日経平均株価が下落する」と考えた際には、日経平均先物を売っておきます。先物価格が下がったところで買い戻せば、相場の下落局面で利益を上げることができ、現物株の値下がりをヘッジすることが可能です。

レバレッジを効かせることで、大量の現物株を少額で効率よくヘッジ出来るわけですが、最近は、このようなヘッジ目的だけでなく、少ない資金で大きなリターンを狙って日経平均先物を取引する個人投資家も増えてきています。

資金効率の高い差金決済

「差金決済」も先物取引の特徴です。
60万円の資金で1枚を買い、100万円の利益を得た場合には、100万円から60万円を差し引いた残りの40万円を受け取ることで、決済が完了します。
資金移動が少ないため、効率的な運用が可能となるのです。

先物取引以外のデリバティブ商品

オプション取引

オプション取引とは、ある商品を将来の特定の日に現時点で決めた価格で「売買する権利を売買する取引」のことをいいます。
先物取引が「将来必ず約束した通りの売買を行う必要がある」のに対して、オプションを購入した人は「約束通りの売買を行うかそうかをその時点で決めることができる」という点が特徴です。

買う権利をコールオプション、売る権利をプットオプションと呼びます。

スワップ取引

スワップ(=交換)取引とは、経済的な価格の等しいものを交換する取引のことをいいます。
固定金利と変動金利を交換する金利スワップや、異なる通貨を交換する通貨スワップなどがあります。




神王リョウ「神リッチプロジェクト」

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